北海道の滝めぐり 3
銀河・流星の滝オンネトー白藤の滝摩周湖オシンコシンの滝フレペの滝


3日目は層雲峡温泉からスタートし層雲峡を見た後オンネトー経由で知床ウトロ温泉に
4日目のフレペの滝とあわせ北海道の滝めぐり最後のご紹介。

この日の滝は層雲峡の滝以外は絶対にまわる計画はしていなかったのだが、そのかわりオンネトーと摩周湖だけはどうしても一度見てみたいと考えていた。
北海道最後の百選滝となるオシンコシンの滝はこの日に見れたらそれに越したことは無いのだが、最悪翌日の早朝でも見ることができるだろう。翌日の帰りの飛行機は女満別空港10:30だ。ウトロからだと1時間半で着くはず





銀河・流星の滝

        (画像をクリックすると地図が表示されます)

銀河・流星の滝は北海道でも一番有名な百選滝だろう。
100m級の滝が2本並んで見えるところは日本の中でも極僅かしかないが、その中でもピカイチの知名度だ。
流星の滝は水量が多く一気に落下するので男性的、銀河の滝は水量が少なめで岩肌をクネクネ長く落ちてくるので女性的だと例えられる。
朝層雲峡温泉をチェックアウトし、ここの駐車場についたのは7時半。それでも一番乗りではなく数台の車が既に停まっており、店の準備をする人たちなどであわただしくしていた。
駐車場からそのまま見える滝なので、車の脇から写真を撮っていると観光バスがどんどんやってきた。
羽衣の滝もそうだが、確かにいい滝なのに観光化されたために良さが薄れていっている気がする。
自然をあまり感じない。有名な滝の宿命か・・・

駐車場から階段を登り展望台まで歩いていく。結構急な坂道。
さすがにここは一般の観光客は少なく初めて落ち着いて滝を見ることが出来た。
流星の滝の後ろには黒岳が微かに覗き、大雪山山系の一部を垣間見せる。
この日の銀河流星の滝は陽がほとんどささず、コントラストの低い写真しかとれなかったが、陽の差したここから見る銀河流星の滝はおそらくとても爽やかだろうと思った。

尚層雲峡には多くの滝があるが、駐車場から僅かに雲井の滝を見ることが出来たものの、錦糸の滝・ライマンの滝への遊歩道は現在通行止めで見ることが出来ない。

流星の滝 雲井の滝
銀河の滝 銀河&流星





オンネトー 


オンネトーは前述したように北海道三大秘湖の一つ(残りはオコタンペ湖と東雲湖)で、日本の秘境100選にも選ばれている。
オンネトーとはアイヌ語で「年老いた沼」という意味だそうである。
この湖の水は澄んだ緑色、酸性である為に魚類は住めないらしい。
正面左手には雌阿寒岳、右手には阿寒富士が控え、雌阿寒岳からの噴煙が景色にインパクトを与えている。
百聞は一見にしかずというが、自然の中にあって本当に美しい。
ただし、ここも観光化の並は押し寄せていて、火曜日だというのに観光バス2台とすれ違った。

また、オンネトーの南側、駐車場から1.4kmのフラットな道を歩くと、「オンネトー湯の滝」がある。
文字通り湯が流れ落ちる滝で、もともとは滝壺で入浴しておりそれなりの施設もあったのだが、「マンガン酸化物生成地」として国の天然記念物に指定されてから現在は入浴禁止となっている。PHは4
お湯が流れ出ているせいか滝の周りには多くの苔が生していてとてもきれいだった。

オンネトー 湯の滝(下の滝) 湯の滝(上の滝)





白藤の滝


オンネトーから阿寒湖に向かう国道241号線のすぐそばにあるので立ち寄ってみた。
なぜ白藤なのか良くわからない。
直下型の滝ではあるが水は茶色く濁っていて、あまり感動しなかった






摩周湖


こちらもオンネトーと同じく北海道で一度は行ってみたかったところだ。
長らく透明度世界一の湖だった摩周湖。その蒼さを見てみたかった。
阿寒湖からペンケトー・パンケトーを横目に進み弟子屈からは屈斜路湖には向かわず、直接摩周湖に行った。
第一展望台は湖の南側からで有料、第3展望台は湖の西側からで無料。
はっきり行って第3展望台からの眺めの方が良い。
実物の湖は確かに蒼いのだが、水のそばまで近寄れないというのが致命的でとても残念。
澄んだ水は想像するしかないというのが悲しかった。
第3展望台では180度摩周湖を見ることが出来るが、パノラマ写真にするために10mmで3枚ソフト繋ごうとしたがうまく行かなかった。

パンケトー・
ペンケトー
第一展望台より 第3展望台より





オシンコシンの滝


昼飯も食べずに走り続けて摩周湖を出発したのが15:30
オシンコシンの滝まであと90km。もしかしたらオシンコシンの夕日に間に合うかもしれないと、あわてて知床に車を走らせた。
オシンコシンの滝到着は16:50。夕日がまさに沈みそう。それにしても観光客が多い。
車を駐車場に入れ、三脚を持って人を掻き分けながらダッシュ(^^;;
夕日と滝を一緒に撮れるアングルは無いか???
滝の正面からでは夕日が入らないので、顰蹙ものだが危険を承知で柵を越えて三脚を構えた。
滝身に夕日が写りこんでいる。美しい。
他の観光客を尻目に何気ない顔で正面からも数枚、次はオホーツクに沈む夕日だけを撮る。
なんとか夕日に間に合った。
カメラマンの多くが夕日に向かってカメラを構えていた。

オシンコシンの滝は知床最大の滝で、落差80m幅60m。流れが二条に分かれていることから双美の滝とも言われる。(実際には三条に見えたが・・・・)。オシンコシンとはアイヌ語で「エゾマツが群生するところ」という意味。
日本の滝百選、北海道で6滝目、これが最後の滝だった。
観光バスも多く停まっていて、銀河流星の滝と近いものがある。これまた道路から見える滝だ。
滝の上を見るとそこにも道路が通っていて景観を損ねている。
せっかくだからあの道路から写真を撮ってみようということで、日は沈んでやや暗かったが滝の上へ車を走らせた。その道はほとんど誰も通ることなく鹿が出迎えてくれた。






フレペの滝(乙女の涙)


ウトロ温泉に一泊してこの旅の最後の日。朝5時すぎにホテルの朝食前にフレペの滝へと出発。
ウトロ温泉から程近い知床自然センターの駐車場へ行く。
車はまだ1台も停まっていない。
ここから徒歩で約20分。乙女の涙とも言われるフレペの滝がある
比較的フラットな遊歩道には熊への注意を呼びかける看板があり、8月に観光客がヒグマを目撃したという情報が書いてある。
とりあえずこちらは熊鈴をつけて人間がいることを熊に知らせるしかない。

フレペの滝のフレペはアイヌ語で赤い水の意味。この滝は100mの断崖を海に向かって落ちる滝なのだが、川が無い。地中から湧き出た水(伏流水)がオホーツク海に向かって直接断崖を伝うように落ちていく。これが二条の筋となっていて、写真を見ればわかるように乙女の涙と言われる所以も良くわかる。
それにしても見事な断崖だ。
6時の朝一番の観光船が通り過ぎていく。

しばらく滝を眺めて写真を撮った後、帰ろうとしたら遊歩道に女鹿がいたので驚いた。
近付いても逃げない。慣れているのか???
鹿をやり過ごして森の中を進むとまた鹿が・・・どうも朝の食事タイムのようだ。
駐車場に戻るまで都合10匹程度を目撃することができたが、どうも知床自然センターに住み着いているかんじで、人馴れしているようだった。(とはいえ奈良公園の鹿とは違うけど)
結局熊には合わずにすんだが、最後は鹿との遭遇で北海道の旅を締めくくったことになった。





    
 

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