西表島へ  (2009.5)
浦内川クルーズマリユドゥの滝カンピレーの滝由布島仲間川クルーズピナイサーラの滝



5月末、沖縄県の西表島を訪れた。
沖縄、那覇空港から石垣島へ飛行機で飛び、石垣島からは高速船という長距離の旅。
日本最西端の与那国島はもうすぐそこ、沖縄本島よりも台湾の方がずっと近いという位置関係になる。

ここを訪れた理由は百選滝であるマリユドゥの滝へ行くことだが、どうせならいろいろ楽しんでみたい。
実は西表島へ行くまでにもいろいろ面白いことがあったのだが、ここでは純粋な西表島の観光名所を御紹介。

西表島は5月のGWを明けると梅雨の時期に入る。
そのタイミングなので比較的観光客は少なく、いっぽう雨はやや心配されたのだが、今回は運良く一度も雨に遭うことは無かった。



西表島は沖縄本島に次ぐ大きな島である。
しかしながら人口は僅か2500人ほど。
一方石垣島は西表島よりも小さな島なのに人口は4万人以上となっている。
この差はいったいどこにあるのか
ひとつは平野部の少ない地形というのもあるが、実は西表島は過去マラリアの発生地であったことに起因している。
そのマラリアを撲滅したのが米軍だったのだそうで、地元の人は米軍に感謝しているのだという話を聞いた。

今回西表島では「マリウド」という民宿に宿泊したが、そこのメンバーのほとんどは日本本土から渡ってきた若者たちだったので驚いた。
石垣島でも同じことを感じたのだが、実際に住んでいる人は地元の人が意外に少ない。
地元の人は本土に渡り、本土の人が石垣・西表に来て暮らしているのである。
いずれの島も産業は観光がメインということになるので、そういった現象になっているのであろう。
民宿のメンバーにも何故この島に来たのか話を聞いたが、なんとなくやってきたという人や自然が好きでやってきたという人・カヌーが好きでやってきたと言う人とそれぞれ・・・・
それだけこの島の自然に魅力があるということもいえると思う。






浦内川クルーズ 

西表島には浦内川と仲間川という2大河川があり、そのひとつの浦内川は島内最長の河川である。
島の中央から北の方角に向けて流れ出していて上流には日本の滝百選のマリユドゥの滝やカンピレーの滝がある。
河口からは観光船が出ており、発達したマングローブ林を見ながら上流にある着船場まで片道約30分、往復1800円でクルージングすることが出来る。一時間に1〜2本の船が出ていて滝観光を含め所要時間は約3時間。
人数をいつもカウントされていて基本的には帰りの船を指定されることになる。
もう一方の仲間川クルーズと比べると川幅が広い。

 発船場

 マングローブ林



 着船場






マリユドゥの滝 (日本の滝百選)

着船場から約30分の徒歩でマリユドゥの滝展望所に到着。
遊歩道は舗装されていない幅の狭い山道ではあるがアップダウンはほとんどなく、誰でもハイキング感覚でいけるものだ。
マリユドゥとは丸い淀みという意味で、幅20m落差は15mほど。
滝よりも滝壺がメインといったところだろうか・・・・
正直百選滝というにはすこしさびしい気持ちがする。
以前は滝壺に降りることが出来たが、約3年前から禁止ということになっている。これは岩場から人が落下してヘリで救助するという事故が2度続けて発生したからだそうで、当面解除ということはなさそうな感じだ。
昨年ジャニーズの誰かが滝壺に飛び込むというロケがあったようだが、その時は特別だったらしい。

 遊歩道



 展望所からの眺め

 滝壺への道






カンピレーの滝 

カンピレーの滝はマリユドゥの滝の上流徒歩15分の位置にあり、マリゥドゥの滝展望所からも一部見ることが出来る。
滝そのものは急流ともいえる穏やかな斜瀑。
落差は20mだが幅は50m、長さは200mほどもある。
こちらは滝に近づけるのでゆっくり涼を楽しむのに都合が良い。












由布島 

もしかしたらここが一番の観光スポットなのかもしれない。
水牛が引っ張る車に乗って浅瀬を島へ渡るという趣向のもの。
以前は由布島に人が住んでいて、西表島にある水田まで水牛車で移動していたらしい。
現在は島に簡単な動植物園が作られていて、もともと生息していた状態を保存してある。
渡し賃は1300円。
水牛車では沖縄三味線が弾かれたりして観光色が強い。












仲間川クルーズ 
 
仲間川は島内で最大の流域面積の川。
浦内川クルーズは日本の滝百選のマリユドゥの滝がセットになるわけだが、こちらは日本最大のサキシマスオウノキがセット。
いずれもマングローブ林は見ることが出来るが、こちらのほうが川幅が狭く曲がりくねっていて川も浅いので森は近くに感じられる。一方潮位に船の運行が左右されることがあるので時間の確認は必要。
まぁマングローブについてはどちらも似たような感じではある( ;^^)ヘ..
なお仲間川クルーズは、1社ではなく数社が企画していているようで、発船場も2箇所あるようだ。
今回はやまねこレンタカーを借りたので割引のある方へ行った。基本は1500円。

サキシマスオウノキは着船場から徒歩1分。歩くのが嫌な人はこちらがオススメ^^;
この木の根がなんでこんな形をしているのかというのは、汽水域で根が浅いので木そのものが自立するためにこういった形状になったのだそうだ。この木の樹齢は400年。

 このあたりは浅くて狭い

 マングローブ林

 着船場

 日本最大のサキシマスオウノキ






ピナイサーラの滝 

ピナイサーラの滝は沖縄県で一番落差のある滝である。
落差は45m。
沖縄で一番行ってみたかった滝でもあった。
ただこの滝はカヌーじゃないといけないので、まずはどこかのツアーに参加する必要があるのだ。
今回は宿泊先の民宿マリウドでガイドをお願いした。
滝上に上がるツアーもあるが、今回は時間が無いので滝壺のみの半日コースで6000円。
カヌーおよび沢靴を貸してくれるので普段着でも問題なく、撮った写真までサービスしてくれる。

カヌーは初体験だったが、思った以上に安定感があって落下するというような危険は全く感じなかった。
波があるような場所はおそらく別だろうが、これなら誰でもオススメできる。
ただし滝壺で泳げるほうが気持ちがいいと思うので、やはり水着を下に着ておいた方がいいかも・・・

カヌーでマングローブ林の中を進み、片方の鋏を振り回して求愛するカニや世界最小のセミ、ムツゴロウみたいな魚、大きなシャコの穴、ハコガメ、巨大なゼンマイ、サキシマスオウノキなどいろんな動植物に出会うことが出来、正直言ってこれだけで充分西表を堪能することができた。

カヌーを漕いでピナイサーラの滝が見えたときにはさすがに感動。
着岸して徒歩15分ほどで滝壺に到着する。
なお滝の撮影は28mm縦撮りでやっと全部が入るくらいなので、広角&防水のカメラが欲しいところだ。

このツアーは絶対にオススメできる。

















    
 

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