轟九十九滝へ

日曜日を利用して四国の百選滝最後である徳島の轟九十九滝へ行った。
昨年は大轟の滝方面からR193を南下して行こうとしたが、霧越峠が通行止めで断念したのだ。
今回はこの滝だけを目指すので、高速で鳴門まで行き、鳴門市からR55で徳島市・阿南市を経由し、南からR193へ入り北上するルートを進むことになる。
ナビもこの道を選んだ。

今回の滝見は1箇所だけだからということで高を括って8時に福山を出発。
ところが高速道路で鳴門までは順調だったものの、徳島・小松島で道が混みなかなか着かない。
12時が近くなり、時間を取り戻すためにナビを見てショートカットの道を選んだ。牟岐町の川又から県道38号に入り峠越えする道だ。これを通ればR193の樫ノ瀬まで行けるはず。
1車線の狭い山道だが対向車にも会わずなんとかR193に出た。これで30分の短縮。「ヤレヤレ」と口から思わずジジくさい声が出た。ちょうどその時その交差点の標識を見たら「ヤレヤレ峠」こっちと書いてある。
思わず吹き出した。なんと今通った峠の名前が「ヤレヤレ峠」だったとは・・・・これはマジの話。
そして轟の滝Pへ到着したのが12時40分。結局家から4時間40分を要してしまった。
こりゃ奈良の双門の滝より遠いかも^^;
到着した駐車場は10台程度が駐車でき、お土産物屋さんも1軒、公衆トイレもあった。

轟の滝は轟神社の御神体ということで、当然神社にお参りされる人もおられる。
本来なら神社に参ってから滝巡りなのだが、今回は時間が遅くなったので直接滝へ・・・ごめんなさい

「轟九十九滝」の主瀑は言うまでも無く「轟本滝」なのだが名前のごとくたくさんの滝がある。
日本の滝百選では「轟の滝」ではなく「轟九十九滝」という名前での登録なので、登録名は滝群の総称ということだ。
とりあえず全部の滝を見て廻ることにしよう・・・・

この「県立自然公園中部山渓轟の滝」とかいた案内板には

轟本滝・二重の滝・横見滝・丸渕滝・大烏小烏橋滝・三十三才滝・鍋割滝 
と7つの滝が書いてあった
とりあえずこの7つの滝を目指すことにする。

ところがこれが疑問の発端となる。

さて早速駐車場から近い順に滝見を始めた。




轟本滝

別名王餘魚(かれい)滝とも言われる。言い伝えでは巨大なカレイがすんでいたのだそうである。
この滝の前には鳥居があり仏像が有り滝の前には榊がある。
いかにも神社の御神体と言う雰囲気だ。
滝は狭い両側の崖に挟まれた間に落ちてきていて、その崖の間からのみ滝を見ることが出来る特異的な滝。
水量が多く撮影時も時折水飛沫が飛んできた。

神聖な場所である轟本滝。しかし当日はこの滝の滝壷で犬と一緒に泳いで遊ぶ若者もいて、御神体というよりまるでレジャー施設になっている気もした。
そりゃぁ夏は滝下まで泳いでいったら気持ち良さそう・・・・・滝の全貌も見えるだろうし・・・・・
反面「そんなところで泳いでもいいの?」と内心では思うのだが、こっちは単に滝を見に来た観光客。一言もでない・・・

写真では明暗のコントラストがありすぎて上手く撮れないのが残念。
さらに昼を過ぎてしまったために太陽が真上から逆光側になりレンズに光が入る。広角での写真はフレア連発となった。

なお落差58mとなってはいるが、高さはどう見ても30mくらいしかない。ご祝儀で二倍にしてるのか、それともずっと下流までカウントしてるのかだ(^^;;





二重の滝

轟本滝から対岸の階段を少し登ると二重の滝の立札。滝壺へ行くと本滝の滝口もすぐ見える。
今回見た滝の中では一番気に入った。落差15m。





横見滝

落差15m(あやしいが)の直瀑で横から遊歩道を登っていると横向きに見る形になる。
滝壺が細長くなっているのでそれが面白いかも。





船滝

横見滝から遊歩道をさらに登ると「船滝」の立札があった。
次は丸渕滝のはずだと思っていたが、下を見下ろすと長細い渕が見えたので降りていってみると滝が見えた。
落差はさほど無いが、横見滝よりもさらに細い滝壺でこの滝壺の形をみて船滝と言ったのだろう。
ここの水が一番きれいに見えた。





丸渕滝

船滝からすぐ上に丸渕滝がある。
滝壺が丸い形だからだそうである。
この滝の滝口から船滝の滝壺まで連続して見ることができる。





鳥返滝

丸渕滝のすぐ上流側に立派な滝が見えたので遊歩道にある立札を確認したら、「大烏小烏橋滝」ではなく「鳥返滝」と書いてあった。
堂々とした滝姿で、轟九十九滝の中でもこの滝が一番滝らしい滝だと思う。





鍋割滝

鳥返滝から先の右岸の遊歩道はすこし高巻く形になる。
川は木立越しに僅かに見え小滝がいくつもあるようだ。
しばらく歩くと鍋割神社に着いた。轟本滝からここまで約1.5km。
ということは鍋割滝はこの下か・・・・
鍋割滝が最後の滝のはずだから、その間の大烏小烏橋滝と三十三才滝は見過ごしたことになる。
立札には気付かなかったが・・・・
とりあえず遊歩道から踏み跡をたどって下に降りていくと鍋割滝の立札があった。
この滝は大岩が邪魔をしていて全体を写すいい場所が無いのだが、足場を探して数枚を撮影。
この滝は水の流れがカーテンを垂らしたようでとても奇麗だった。





不明滝

鍋割滝から引き返す際、川へ降りる踏み跡がないか確かめながら帰った。
1箇所見つかったので、降りていったところの滝を二つ撮影。


しかし後から確認してみても、どうもこれらは三十三才滝でも大烏小烏橋滝でもないようだ。
いったいこれらの滝はどこにあったんだろう???
こりゃ全部遡行しなきゃいけないのかも・・・
結局この日駐車場に帰ったのは夕方の6時、5時間もいたことになる。随分時間がかかってしまった

最終的に立札があった滝(見つけた滝)は
轟本滝・二重の滝・横見滝・船滝・丸渕滝・鳥返滝・鍋割滝 の7つ
案内板に書いてあったのは
轟本滝・二重の滝・横見滝・丸渕滝・大烏小烏橋滝・三十三才滝・鍋割滝 の7つ
うーん・・・
百選滝の登録が「轟九十九滝」だから全部組あわせて9箇所なのかな・・・(^^;;

これで「轟九十九滝」を見たことにしていいもんだろうか??最後まで歩いたんだからいいだろう・・・
と自問自答(^^;;

それにしても案内板に滝の名前を書くのであれば、せめてどこにその滝があるのかわかるようにして欲しいもんだと思う。不親切というかいい加減というか・・・
54箇所目の百選訪瀑はちょっとスッキリしない滝見だった。
 
 

    
 

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